高圧変電設備工事を解説します
大阪府堺市で電気工事を承っている沖田電気株式会社です!
今回は電力会社からの電力を施設にとって最適な電力に変換する高圧変電設備工事についてお話します。
高圧変電設備とは
高圧変電設備とは工場や商業施設などの大きな施設において電力会社から供給される6600Vなどの高圧電力を使用可能な電圧に変換するための設備です。
また、その設備を設置する工事を高圧変電設備工事といいます。
この工事を行うことにより施設内の照明や空調、機械などが安定的に動作します。 高圧変電設備は、トランス(変圧器)や高圧受電盤、断路器、遮断器といった機器で構成されており、これらを設置・維持することで、電力の安定供給を実現します。

開放型受変電設備と閉鎖型受変電設備
高圧変電設備は受電方法には開放型受変電設備と閉鎖型受変電設備があります。
- 開放型受変電設備
オープン式と呼ばれ、構成機器が独立して設置されすべて露出しているのが特徴です。
機器が独立しているので各機器のメンテナンスがしやすく、設備の規模やレイアウトによって機器の配置を柔軟に変更可能です。
- 閉鎖型受変電設備
キュービクル式と呼ばれ、屋外に設置される金属製のボックス(キュービクル)の中に変圧器や高圧受電盤、配電盤などすべてが内蔵されています。設置工事が比較的簡単で工期が短く、コンパクトで省スペースのため設置場所の地涌度が高いのが特徴です。
ではなぜ高圧変電設備が必要なのでしょうか。
工場や商業施設のような大規模な施設では家庭のような低圧電力(100Vなど)では十分な供給が行えません。そのため高圧電力を一度施設に受け入れ、必要な電圧に変換するための設備が必要なのです。
高圧変電設備の主なメリット
1.コストの削減
高圧受電契約は電力の単価が安いため、電気料金の削減が期待できます。
工場や商業施設などの大規模な施設では、電気代が大きなコストとなるため、年間数十万円から数百万円のコスト削減が可能です。
2.安定した電力供給
変圧後の電力が安定するため、大規模な生産設備のトラブルを回避できます。停電や瞬時の電圧低下(瞬停)を防止し、生産性を維持できます。
3.電力管理のしやすさ
設内の電圧を一元管理できるため、設備の効率的な運用が可能です。また、施設ごとの電力量の把握が可能になるため、電力の「見える化」が実現します。
高圧変電設備工事の注意点
高圧変電設備工事はメリットも多くありますが、高圧電流を扱う危険な工事のためいくつかの注意点が存在します。
・施工業者の選定
高圧電気工事は、高圧電流を扱うため専門的な知識や技術を持つ「電気工事業の登録業者」しか行えません。実績や保守サポートが充実している業者を選定することが重要です。
・停電リスク
施設の稼働に影響を与えないよう、停電のタイミングを事前に調整する必要があります。特に、24時間稼働する工場や病院では、夜間や休日の施工が求められることが多いです。
・安全対策
高圧電力の取り扱いは危険が伴うため、絶縁措置や保護具の使用が必須です。労働災害のリスクを最小限にするため、作業員の教育訓練も重要です。
・法令遵守
電気事業法や建築基準法に従った施工が求められます。特に、PSEマーク(電気用品安全法)の対象となる機器には要注意です。施工不良があった場合、行政処分や改善命令が発生するリスクがあります。
どんな施設で高圧変電設備工事が必要か?
高圧変電設備は、以下のような施設で必要とされます。
・工場、製造業施設
生産ラインの機械が多い工場では、安定した電力が必要です。
・大型の商業施設
ショッピングモールや大型商業施設では、照明や空調の消費電力が多いため、変電設備が必須です。
・病院・医療施設
停電リスクの回避が重要な病院では、変電設備がBCP対策の一環としても必須です。
・学校・教育施設
学内の情報機器や空調設備に安定した電力が必要です。
高圧変電設備の更新推奨時期
受変電設備は施設の“心臓部”といえる重要な設備です。
長期間使用することで経年劣化によってトラブルのリスクが高まります。
トラブルを避けるためにも各機器の更新推奨時期をご紹介します。
電気設備機器名称 | 更新推奨時期 |
---|---|
高圧交流負荷開閉器 | 10~15年または規定開閉回数 |
断路器 | 20年または規定開閉回数 |
避雷器 | 15年 |
交流遮断器 | 20年または規定開閉回数 |
計器変成器 | 15年 |
保護継電器 | 15年 |
高圧限流ヒューズ | 10~15年 |
高圧交流電磁接触器 | 15年または規定開閉回数 |
高圧進相コンデンサ | 15年 |
直列リアクトル、放電コイル | 15年 |
高圧配電用変圧器 | 20年 |
参考:一般社団法人 日本電機工業会
更新を後回しにするとこんなリスクが!
- 突然の停電で事業活動がストップ
- 修理箇所の特定や部品交換など時間とコストの増加
- 古い機器の部品の供給が終了していると修理が不可能に
重大な事故のリスクを軽減させるには故障する前、つまり更新推奨時期での交換が必要です。
当社では、設置のご相談からアフターサポートまで一貫対応しています。
更新のタイミングを逃さないよう、早めのご相談をおすすめします!
高圧変電設備工事は沖田電気株式会社へ!
弊社では、大阪堺市の高圧変電設備工事を承ります。
専門知識を有するお客様専属の営業担当者が、ご依頼開始時から設計、施工、完成まできめ細かくサポート。施工は資格を有する経験豊富な自社の技術者が責任を持って実施いたします。
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